初めて筆を持つ人にもできる! ひと筆で描く手づくりアート オランダ・ザンス・フォークアート

オランダ・ザンス・フォークアートについて

17世紀、諸外国との貿易で豊かになったオランダの貴族が、画家を雇い、宗教画や肖像画の周りに草花や鳥を描かせたのが、その始まりと言われています。その民芸絵画に魅了され、実際に現地で勉強してみたいという思いから、1988年単身オランダへ渡りました。

■シルビア先生と

そこで、早速民芸絵画の創始者ジャック・ザウデマ氏
の一番弟子といわれる、恩師シルビア ヘルダープロム
カウタース先生とのマンツーマンのレッスンが始まりま
した。もともと絵を描くことが下手だった私でしたが、
まず筆使いの悪い部分の修正から始まり、筆使いと
描き方が変わりつつある自分の絵を見て、目からうろこ
が落ちるような気持ちで、日々レッスンに励みました。
そして、下手な私でも毎日レッスンを欠かさないことで
上達できたことにも感激でした。

その時に修得した技法が、現在の私の筆さばきの基礎を確立したと言えます。
オランダ民芸絵画の正式名称は「ホーランドザンスフォルクススキルダークンスト」と言い、直訳するとオランダのザンス地方の民族絵画芸術を意味するそうですが、日本人に解りやすく伝えるために「オランダ・ザンス・フォークアート」と名付けました。

■昔のオランダ民芸絵画

オランダ・ザンス・フォークアートを創作

シルビア先生の技法を修得後、私自身の描き方も少しずつ変化していきました。その変化させた描き方のひとつに筆さばきがあります。ひと筆で太い部分から細い部分に移行させる絵の表現を、従来は筆に回転を与えるようにねじってしぼりながら細い部分を表現していたところを、ねじることなく筆を上下に動かす筆圧の加減のみで、太さの強弱を表現させるところにあります。
そして、気づいたことはオランダの絵を描いているのに、なぜか日本的な雰囲気になってしまうことに悩んだ時期もありました。そんな時、画廊の経営者に相談したところ、日本人なのだから、東洋的な要素を取り入れた絵があっても良いのではないかという言葉がきっかけになり、繊細で流れのある表現にかわっていきました。
そして、シルビア先生から修得した筆さばきを基本に、人それぞれの個性を尊重した、伸びやかな描き方を確立したのがオランダ・ザンス・フォークアートです。

■初期の頃の作品

表現は広がり、総合的な花の芸術へ

時代が移り変わるとともに、その表現の幅を広げ描く素材にもさまざまな工夫をしています。洋服に描いたり、シルクや木綿の布などに描いてコサージュをつくったりとオランダ・ザンス・フォークアートの技法をファッションに生かす表現を追及しています。
いずれも原点であるオランダ民芸絵画のモチーフの一つでもある「花」をメインに表現しています。そしてこれからも、オランダ・ザンス・フォークアートを通して、この永遠のテーマ「花」を描くことの楽しさを皆さんにご紹介していきたいと思います。

オランダ・ザンス・フォークアートにチャレンジ! 基本的な花の描き方を動画でご覧いただけます。