(8)ヘアピン
2019/01/30 00:00
ヘアピンレースは髪に刺すピンを使って編んだのが始まりと言われています。ドイツではフォーク状の器具を使って編まれたのでフォーク編みとも呼ばれています。かぎ針で編むクロッシェレースの一つで、Uの字のヘアピン編み器に糸を巻きつけ、中央の細編みが伸びないように編み器を回しながら大きなループを作り、細長いひも状のブレードを作ります。編みあげたループをかぎ針で束ね、長方形や円形、半円形など色々な形につないで仕上げるレースです。 起源ははっきりしませんが、今から100年以上も前の英国のビクトリア時代に、貴婦人達が楽しんでいたという記録があります。1887年に英国で出版されたニードルクラフト事典では「ヘアピンのような器具を使って作るレースで、イミテーションの骨で作ったものも使われる。」と紹介されています。 その後、19世紀後半に盛んに作られるようになり、英国の女性誌「ウェルドンの手芸実用書」にはヘアピンレースの編み方が掲載されました。また、20世紀初期のニードルワーク雑誌には、ヘアピンレースの作品として衿、ボンネット、ドイリー、ハンカチーフ、エプロン、キャミソール、縁飾りなどが紹介されています。 昭和初期のヘアピン編み器 ヘアピンレースは編み器の使い方さえマスターすれば、技法は簡単で、糸の使用量も少なく、短時間で編むことができるので、かぎ針編みのできる人なら誰でも楽しめるレース編みです。 毛糸だま 2013年冬 160号掲載
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