(14)春に思うこと
2019/01/30 00:00
子どものころから、「神様」は身近だったように思います。お風呂やトイレやお布団の中にも神様は居て、父母の私へのしつけに一役かいました。 祖父母は田畑で食べ物を育て、家の内にも外にも植物を絶やすことはありませんでした。私はトンボの目玉を回してその羽を捕らえ、アマガエルを手の中でなでて育ちました。神様は子どもの小さな手のひらの中でさえ不思議な「命」として感じることができたのです。 この普段着感覚の信仰が日本特有のものであると知ったのは、二十歳を過ぎてからのこと。作家トールキンが著書『指輪物語』で植物に意識があると表現したのは、当時欧米でたいへんな意識改革となったのだそうです。 森を守る「木の精」は、日本で昔から伝承されていますが、この春も自然と日本人の根底に命の源として息づいていることでしょう。 馬喰町のKeitoで購入した毛糸で作ったエント(木の精)。段染めが美しい綿糸です 毛糸だま 2014年春 161号掲載
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