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さまざまな素材の色糸で楽しむ伝統の技「菱刺し」
2019/09/25 00:00
北国の厳しい気候の暮らしの中で、寒さを凌ぐための工夫から発展してきた”刺し子”。保湿と補強のために布に木綿糸で幾何学模様を刺す”刺し子”は、その土地ごとに模様の違いがあります。今回ご紹介する「菱刺し」は、山形県の「庄内刺し子」、青森県の「津軽こぎん刺し」とともに日本の三大刺し子と呼ばれています。   文/倉茂洋美
「南部菱刺し」は青森県南部地方で生まれ伝えられてきた刺し子の一つです。200年あまり前、この寒冷な地では綿の栽培が難しく、農民の衣服は自給自足で出来る麻が一般的でした。 保温補強のために目の粗い麻布の織り糸を偶数で2、4、6とすくい、横長の菱模様を積み重ねて模様を構成し、主にたっつけ(はかまの一種)や前掛けを作ったのは自然に生まれた生活の知恵でした。 今回の「倉茂洋美さんの菱刺しレッスン」ではこぎん糸、刺しゅう糸、毛糸など異なる種類の刺し糸で、それぞれの風合いと色合いを楽しみながら菱刺しの技法を学んでいきます。
布目を拾い埋めていく集中した穏やかな時間。そして現れてくる美しい模様。北国の女性たちの知恵と家族への愛が込められた、日常の美しい手仕事をぜひ味わってみてはいかがでしょうか。