岡本洋子さん

岡本洋子さん 大阪市在住。学生時代より手芸に親しみ、キルトに出合う。エレガントな、大人のかわいらしさが感じられる作風を目指す。(公財)日本手芸普及協会副会長、同協会パッチワーク・キルト部門委員長。ヴォーグ学園各校で講師を務めるほか、パッチワークキルトの指導者として国内のみならず、台湾、韓国、北京などでも精力的に活躍している。著書に「岡本洋子のおしゃれなパッチワーク 花の布つなぎ」(日本ヴォーグ社刊)。

昔は気負いがあったので、どんどん高度にパッチワークしなくてはと突っ走ってきた。でも今は、パッチワークというジャンルを取り払ったところで、布を楽しみたいと思うようになった。そしてパッチワークといえば木綿という観念も、作品に応じて異素材を使う手法に移行している。 近年はまず布を目の前にして、「布がこうして欲しいと言っている」と、布と対話しているのに気づいた。
「布も、旅の途中でなんとなく出合って買ったようなものの方が、絶対見つけると決めて買ったような布より実際によく使いますね。これも不思議なことですね」
作品に合うのなら、手縫いでもミシン縫いでもこだわらない。 現在は大阪や名古屋のヴォーグ学園を始め、東京、北海道などの全国で教えることがかなりの比重を占める生活で、大阪に一日帰るだけでまた出張というハードスケジュールのこともある。
「人と会うことがしんどいと思ったら、教えるのをやめるでしょうが、今はまだ楽しくて、当分は教えることと自分の作品作りが続きそうですね」と体中からエネルギーの漲る岡本さんである。
―本文より一部抜粋― キルトジャパン2008年3月号より
  • 作業机の上には、岡本さんがいつも愛用のミシン、はさみ、糸、定規などが使いやすく並べられている。
  • 今までに作ったキルトは数えきれないほど。岡本さんが手に持っているのは、ログキャビンとアップリケを組み合わせた初期の頃の作品。
  • 『花のある風景』1998年制作 185×185cm
    「国際キルト博’98 in JAPAN」出展作品。中心のボルチモアの図案を取り囲むように爽やかな印象の黄緑のダブルウェディングリングを配置。ボーダーには花のブーケをアップリケした、愛と夢がいっぱい詰まった作品。
  • 『和音』2004年制作 220×200cm
    2004年「世界のキルト作家100人展」出展作品。トラディショナルパターンを、古来より日本に伝わる美しい色合いの和布でつなぎ合わせ、そしてそのパターンをランダムに配置。流れるような心地よい和のメロディーが聞こえてくるような作品。

最近見た商品