野原チャックさん

野原チャックさん 1944年、東京生まれ。洋裁学校卒業後、ハワイ大学に短期留学。イタリアのミラノアカデミカに在学しつつ、ガブリエラ・クレスピ女史のもとでインテリア小物のデザインを学ぶ。帰国後ニットデザイナーとして活躍中に、偶然パッチワークの作品がカメラマンの目に止まり、一挙にこの世界へ。1976年『チャックス・パッチワーク・スクール』創設。修了書を得たキルターは5,000人以上にのぼる。またNHK、朝日など全国カルチャースクール約50校の主任講師も勤め、後進のキルターの育成にあたる。1990年よりペンシルポインツ株式会社社長。キルトスクール連盟理事、財団法人日本手芸普及協会理事。その他、内外のすぐれたキルトの展示会などにも精力的に関わる。著書に『野原チャックの2001新パッチワークパターン』(日本ヴォーグ社刊)、『野原チャックのリボン&パッチワーク』(婦人生活社刊)など多数。

チャックさんのアトリエは、布裂はもとより、アンディークのキルトや布製人形、レースやボタン、毛糸で作った小物たちであふれかえっている。これらのきれいなもの、可愛いもの、変わったもの、面白いもの、心を奮い立たせるものたちを、インスパイア―と呼んでいるが、古い貝ボタンひとつにも、見つけた時の興奮、手に取った時の震えるような喜びが込もっている。 「人からみたら何の価値もないようなものですよ。古くて汚れていたりもするけれど、見つけた時はもううれしくてうれしくて。自分だけの宝物ですね。国を超えて同じ人間が作り出したものということに感動するの」 パリやロンドンは混じりけのない伝統の良さがあるが、ニューヨークは人種のるつぼだけあって、イタリア系、イギリス系をまたアジア系がアレンジしてという風に、何ひねりもした面白さがある。こうして見つけたインスパイア―を通して奮い立ってほしい、どんどんセンスを磨いて欲しいと、旅から帰るとすぐみんなに見せる。 だがこうして感覚を刺激していても、常に先頭を走って人より抜きんでた作品を作ることは、並たいていの努力ではない。実際、今までに何度か生徒たちの作品に、これは負けたと思ったことがあった。 「そんな時は、どうして私を追い越してこんないいものを作るの、でもほんといいわ!ありがとうっていう複雑な気持ちですよ。泣いて悔しがって、喜んでっていう感じ。生徒は時間がいっぱいあるけれど、こちらは限られた時間しかない。でも言い訳はきかない。でき上がった作品がすべてですからね。」 ―本文より一部抜粋― キルトジャパン1999年5月号より
  • アトリエに一歩足を踏み込めば、そこはトレジャーボックス。チャックさんのその時々のアンテナに捕えられた様々なものが、飾り棚の中に、チェストのまわりに、床にと、かたまりになってあふれている。
  • ヘクサゴンはチャックさんの永遠のテーマ。六角形の思いつくすべてのバリエーションとテクニックを駆使してデザインしたこのキルトトップにも、アール・デコの薫りが漂う。一辺1.5cmのヘクサゴン19810枚使用、405×347cmの大作。まだしつけ糸がかかったまま。
  • 「私は30年、新聞なんか読んでないですよ、とってないんです」。でも情報のキャッチは早く、物事の本質をとらえるのは鋭い。そして新聞を読まなくても本を読むのは大好き。雑学を究めるチャックさんにふさわしく、様々なジャンルの本が書棚に。愛猫プンティーニ嬢と。
  • ビーズ刺しゅう、造花、アンティークのキルトブロックなど、無尽のインスパイア―小物。チャックス・パッチワーク・スクールの英文修了書が、チャックさんとの写真入りでおしゃれに飾ってある。

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