宮内恵子さん

宮内恵子さん 東京都出身。長野市在住。オートクチュール勤務と家庭科教員を経て、1981年よりパッチワークを始める。AQSキルトコンテストにて「花と水の青い星」がハンドワークマンシップ賞受賞。現在作品はAQS美術館所蔵。その他海外での受賞多数。キルトショップ&教室「キルトウィング」主宰。NHK「おしゃれ工房」出演。キルト塾講師の他、NHK文化センター松本・長野県カルチャーセンターの講師も務める。共著『花のアップリケ 7つのテクニック』(日本ヴォーグ社刊)の中で「基本のアップリケ②バラ」を担当。

宮内さんのキルト教室暦は長く、キルトを独学で始めてわずか三年で近所の人2、3人に乞われて教え始めた。こう聞いても驚くに当たらないというのは、オートクチュールで磨いたお針仕事はプロだったし、おまけに小学校で教鞭をとっていた経験もあったからである。こうしてパッチワークの三角、四角など直線パターンを存分に楽しんで5年が過ぎたころ、そのパターンにも限界を感じ始めた。そして、自分が本当に作りたいキルトとは、どんなものだろうと考え始めた。ちょうどそんな頃、1986年のこと。長野東急デパートで「デンハー美術館」のホワイトヒルコレクションの展示を見る機会があった。時代を経ても魅力を失わないそれらの作品は、丁寧な仕事ぶりでしかも手の温もりが伝わるようなキルトだった。私が作りたいのは、こんなキルトだ!と思った。 宮内さんのキルトの主題は花。そしてデザインは左右上下対称のものがほとんどである。「身近にある愛らしい花をモチーフに丁寧にアップリケし、心を込めてキルトを作りたいと思っています。見て、そばに置いてほっとするようなキルトが、私のキルトだと思います」宮内さんは、今の自分の考え方、生き方からは、コンテンポラリーなものはできないという。「何を作るにも、結局自分に見合ったものしかできませんね。無理なく自分らしい作品といえるもの。長時間の作業を続けて作品を完成させるには、本当に好きなものでなければなりません。それが私の場合、花のアップリケキルトなのです。新しい作品を作る時には、私の生徒たちに、先生のキルト作品は素敵と思わせたいと考えています。」教えることは大好きで、自分のキルトを作るのと同じ位の比重を置いている。「生徒たちが私の自慢」という宮内さんだが、これからも自分の気持ちを花のキルトに託して、「丁寧に、明るいアップリケキルト」を作り続けると、意欲をのぞかせた。 ─本文より一部抜粋─ キルトジャパン2005年3月号より
  • 『スーとビリー』1988年制作 128×88cm
    ボーと座っている二男をモデルにしたひと休みのブロック。宮内さんの子供たちの様子を描いた懐かしいキルト。
  • 『花と水の青い星』2000年制作 212×195cm
    「第17回AQSキルトショー&コンテスト」特別賞ハンドワークマンシップアワード受賞作品。ヒューストン、NASAのアイマックスシアターで見た、深く青い宇宙に浮かんでいた透き通るような青い地球。「花と緑と私たちの幸せな生活のある水の惑星地球が、いつまでも壊れませんように」と願って制作した。
  • 『バラのプレゼント』2003年制作 212×193cm
    ピンクのバラがきれいに咲いたのがうれしくて作成したもの。バラや茎が伸びる様子は、力強く生命力にあふれていて、元気をもらえそうな気がする。庭のバラがたくさん咲くのを楽しみに、またバラのキルトを構想中だ。
  • まず10分の1の縮図で全体のデザインを描きバランスを決める。次に、実物大で全体の図案を描く。方眼入りの模造紙に丁寧に描いていく。

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