ベースコート

ペイント 基本のき

ベースコート

地塗りをすることです。スポンジブラシか幅広い平筆で塗ります。

ベタ塗り

大きい筆かスポンジブラシを使います。1回ではムラはなくならないので、乾いてから2度、3度と塗り重ねます。急いで塗るとムラになったり、泡が出るので、ゆっくりていねいに塗るのがコツです。
スポンジブラシで泡が出る場合には、平筆で塗ってみましょう。まず、塗りにくい部分から塗りはじめ、塗りやすい平らな面は最後にします。また、絵の具の濃度が濃いと、筆ムラが残るため、水で少し薄めて塗るとよいでしょう。

ウォッシュの方法

下地を水彩画のように、淡く透明感のある面にすることです。木製品なら木肌が自然な感じに活かされた地になります。

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    1「サンディング→シーラーを塗る→サンディング」の順で下地をつくります。水と絵の具(2:1)をスポンジブラシで混ぜます。

  • ベースコート 基本のき ペイント

    2スポンジブラシで塗ります。塗ってそっとしておくと、自然に平らになじんでいきます。

ステインの方法

木目を活かして着色します。仕上がりは、ウォッシュと同じですが、ステイン剤を使用します。

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    1木の面全体をサンディングして木の粉をふき取り、筆で水分を湿らせます。

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    2布にステイン剤をつけます。

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    3その布をペーパーパレットの上でこすり、布にステイン剤をなじませてから塗ります。

図案の写し方

転写紙をトレーシングペーパーと素材の間にはさんで、スタイラス(鉄筆)で図案を写します。転写紙には水で消えるものとそうでないものがあるので、用途によって使い分けましょう。

図案を写す時の注意点
基本的に図案を写す時は、できるだけ薄く写し、あまり余分な線は写さないようにします。ベタ塗りする時は、必ず下書きの線を塗りつぶしておきます。また、ウォッシュなどの薄い色で仕上げる作品の時は、チャコペーパーを使うと水で消えるので便利です。残ってしまった線は、バーニッシュ(ニス)を塗る前に消しゴムなどで消しておきましょう。

仕上げ

作品を描き終えたらいつまでもきれいに保護するために仕上げ剤を塗ります。
仕上げ剤は大きく分けて、水性ニスと油性ニスがあり、水周りや屋外には耐水性の高い油性ニスをおすすめします。
水性ニスは、塗った上からもう一度アクリル絵の具で描けますが、油性ニスは、一度塗ってしまうとそれ以上絵の具がのらないので注意が必要です。
アクリル絵の具で描かれた作品には水性と油性のどちらのニスでも使用できますが、油絵の具で描いた作品には油性ニスを使用してください。
また、ニスには光沢の出方にも種類があり、光沢を出したい時にはグロス(つやあり)、落ち着いた仕上がりにしたい時はマット(無光沢)やサテン(半光沢)を使います。用途に応じ使い分けてください。

塗り方の注意点
使用後の筆の手入れなどを考えると初心者の方には、アクリル絵の具で描かれた作品は、水性ニスをおすすめします。泡を立てないためには、ボトルを振らないこと。もし分離しているようなら静かにボトルを逆さまにしてしばらく置き、元に戻すという方法で混ぜます。
また、スポンジブラシでニスを塗ると泡が出やすいので、筆やハケを使い、30度ぐらいに筆を倒して、薄めに2~3回塗るときれいに仕上がります。

参考図書
「トールペイントなんでもQ&A」 日本ヴォーグ社刊
「ヴォーグ基礎シリーズ トールペイント」 日本ヴォーグ社刊