あみものできた! 第1回

1『あみものできた!』からはじめよう
― みんなの“できた!”が生まれる連載企画 ―

1『あみものできた!』からはじめよう ― みんなの“できた!”が生まれる連載企画 ―

本を開き、毛糸を針にかけたその瞬間。
そこから始まるのは、誰にとっても“はじめての編み物”の時間です。

日本ヴォーグ社の本『あみものできた!』は、そんな最初の一歩をやさしく支えてきました。
15年前に生まれたこの一冊は、編み物をまったく知らなかった人にとっての入り口。
鎖編みをひとつ結ぶだけで「できた!」という喜びが手のひらに宿る──。
完成品を目指すだけでなく、編む時間そのものを楽しむことを伝えてきた、初心者にとって心強い伴走者のような本です。

『あみものできた!』表紙
はじめての編み物はこの1冊との出合いから始めてみませんか?
『あみものできた!』中面
かぎ針の持ち方からイラストでわかりやすく紹介!

そして今、『あみものできた!』は新装版としてよみがえります。70年にわたり編み物とともに歩んできた日本ヴォーグ社だからこそ、この本を通じて「はじめての編み物」を、もう一度すべての人に届けたいのです。

今回の企画では、365日手づくり服を縫う津田蘭子さんと、SNSでソーイングレシピを発信しているうさんこさんの“ソーイングコンビ”。さらに、商品のコピーライティングや講座を手がけるコピーライターで、ハンドメイド作家向けにも言葉の指導をしている吉免高志さん。この3人に、はじめての編み物を体験してもらいます。

それぞれの立場から「ゼロから編む」瞬間をどう受け止めるのか──。その発見や戸惑いをありのままに綴ることで、読者に“自分もやってみたい”と思ってもらうことをめざします。

津田蘭子さん、初めての編み物
実際に本に沿ってチャレンジしました。

SNSやデジタルが生活の中心となった今だからこそ、編み物は「きれいに仕上げる技術」だけではなく、そっと心を整える時間、だれもが気軽に始められる小さな習慣として、あらためて意味を持ちます。

はじめて編み物をするときに大切なのは、うまくやろうとしないこと。たとえ不揃いでも、鎖編みをひとつ結ぶだけで、糸のリズムが心に寄り添い、ふっと肩の力が抜けていきます。その小さな体験は、せわしい毎日の中で“リフレッシュの入口”となり、大人も子どもも、いつの間にか「編み物に開かれた時間」を手にしているのです。

そして、この企画を通じて──『あみものできた!』が新たな世代へと受け継がれ、「はじめて編んだ日の記憶」として、誰かの暮らしの中にやさしく根づいていくことを願っています。

【10月22日より第2、4水曜更新予定】

はじめの一歩 新装版
あみものできた!

のむら・まりあ

880円(税込)

  • [発売日]2025/09/29
  • [ISBN]978-4-529-06516-0

あみものできた!